東京高等裁判所 昭和43年(行ケ)169号 判決
原告主張の請求原因事実については、当事者間に争いがない。そして、右事実によれば原告の本訴請求は理由があるから、これを認容する。
原告訴訟代理人は、主文第一項同旨の判決を求め、その請求の原因として、
「原告は、特許第二九七七七〇号の特許権者であるが、被告が、原告を被請求人として昭和三九年一月二八日、右特許に対する無効審判を請求したところ(同年審判第六一九号)、特許庁は、昭和四一年一月三一日、右特許を無効とする旨の審決をし、その謄本は、昭和四三年八月一三日、原告の右特許についての特許管理人に送達された(なお、右審決に対する訴提起の期間は、被請求人のため職権で三か月延長された。)。しかしながら、右審判においては、被告の提出した審判請求書の副本は被磨求人である原告に送達されず、原告には答弁書を提出する機会を与えられないまま審理が進められて前記審決がなされたものであるから(審判請求書は右審決の謄本とともにはじめて前記特許管理人に送達された。)その手続は特許法第一三四条第一項の規定に違反している。したがつて,前記審決は違法として取り消さるべきである。」
と述べた。
被告訴訟代理人は、請求棄却の判決を求め、請求原因事実をすべて認めた。